10-13 「たけみかづち」と「ふつねし」が「かしまだち」(出雲征伐)に向かう (10-24〜26)
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「ほつまつたえ」の文字の例です
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このたびは たかみむすびの(10-24)
とみかれを のぞくかどでの
かしまたち
今般は「たかみむすび」の決断により、驕る出雲の「おほなむち」を征伐しに行く門出のため、「かしまたち」(「か」=右大臣(ここでは「おおなむち」)、「しま」=国、「たつ」=絶つ・断つ)の宴がとり行われました。
「とみかれ」は「とみ」=大臣、「かれ」=枯れる、即ち、役職を剥奪する。
「かしまたち」とは、今風に言えば、独立採算であった県知事の権限を全て剥奪する。あるいは、国そのものを没収するといった意味合いだと思います。
なお、「かしま」は、後に、漢字化されて「鹿島・鹿嶋」となります。
最初読んだときに、鹿島を出発するのかと思いこんでいました。
わにすきまつる(10-24)
かみはかり
宮の境内には主基(すき)の宮を新たに建立し「はにすき」地の神祭りをとり行い神議が始まりました。
ふつぬしよしと(10-24)
みないえは(10-25)
出雲征伐に行くのは「ふつぬし」(香取神宮祭神)が良いと意見が一致いたしました。
たけみかつちが(10-25)
すゝみいで あにたゞひとり
ふつぬしが まさりてわれは
まさらんや
そのとき、「たけみかづち」(鹿島神宮祭神)が前に進み出て、なぜ、「ふつぬし」一人が勝っているのですか、私は勝ってはおらぬのでしょうか。と申し出ました。
たかきいさみの(10-25)
みかつちや ふつぬしそえて(10-26)
かしまだち
高い心意気を持った「たけみかぢち」と「ふつぬし」の二神が出雲征伐「かしまたち」へと向かいました。
ジョンレノ・ホツマ
10-12 愛を告白された「たかひこね」は我に帰り、正しい求愛の仕方を歌に詠む(10-21〜23)
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このうたに つゝきもしれり(10-21)
たかひこも いかりゆるめて
たちおさめ みとのみやびを
さとさんと こたえのうたに
この歌を詠んで、この続きに何が言いたいのかを知って、「たかひこね」も怒りが緩やかになり、剣も鞘に納めました。
冷静になった「たかひこね」は、男女の正しい求愛方法を教えてあげようと答えの歌を詠みました。
あまさがる ひなづめのいは(10-22)
たゝせとひ しかはかたふち
かたふちに あみはりわたし
めろそしに よしよりこねい
しかはかたふち(10-23)
天下(あまさ)がる、鄙詰めの意は、唯(ただ)背(せ)問いに来た、ところが、片淵(かたふち)に網を張り渡し、女郎(めろ)良しに由しより来ねい しかわ片淵
田舎者(わたし)がやって来たのは、唯々、親友の喪を訪ねに来たのに、貴女は川の淵にいて、一方的に網を張り渡して、獲物を狙っているような行為は貴女のわがままです。恋愛目的で来たわけでありません。ちゃんと仲人を立てて求愛してください。お姫様、片手落ちですよ。
このうたは のちのゑにしの(10-23)
あふうすの かもゐとむすぶ
ひなふりはこれ
この恋歌は、後々までも縁結びの先例として、鴨糸(運命の赤い糸)を結ぶ古代歌曲の「雛振り(ひなぶり)」として後世まで伝えられました。
ジョンレノ・ホツマ
10-11 「したてるおぐら姫」が「たかひこね」の怒りを解きほぐす歌を詠む(10-18〜20)
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むかしなかやま(10-18)
みちひらく かなやまひこの
まこむすめ したてるおくら(10-19)
たかひこの いかりとかんと
みちかうた よみてさとせり
このとき、昔「なかやまみち」(中山道)を切り開いた「かなやまひこ」の孫娘の「したてるおくら姫」が、この「たかひこね」の怒りを解きほぐそうと短い歌(短歌)を詠んで諭そうとしました。
あめなるや おとたなばたの(10-19)
うながせる たまのみすまる(10-20)
みすまるの あなたまはやみ
たにふたわ たらずあちすき
たかひこねぞや
天(あめ)なるや、乙棚機(おとたなばた)の、促(うなが)せる、珠(たま)の御統(みすまる)、御統(みすまる)の穴珠早(あなたまはや)み、谷双(たにふた)は、足らず「あちすき・たかひこね」ぞや。
この内容は、
昔、私が「わか姫」の居られた「あめやすかわ宮」で機織りをしていた頃、首飾り(珠(たま)の御統(みすまる))が棚機(たなばた)の音に促されるように、私の胸の谷間を揺れ動いていました。
今また、私の胸の動悸は増々早まり、首飾りが私の胸の谷間を激しく揺れ動いております。
私の心を満たしてくれる「たかひこね」様へ
ジョンレノ・ホツマ
10-10 弔問に来た「たかひこね」は死んだ「わかひこ」に瓜二つと間違われ腹を立てる(10-15〜18)
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たかてるのあに(10-15)
たかひこね あめにのほりて
もをとえは(10-16)
「たかてる姫」の兄の「たかひこね」が「あめ」に上京して弔問に来ました。
このかみすがた(10-16)
わかひこに うるりわけゑず
しむのもの きみはいけりと(いけると)
よちかゝり やほたまゆらと
まどふとき(10-17)
「たかひこね」の高貴な光り輝く御姿を見て、死んだ「わかひこ」と瓜二つでありました。
そのため、死んだはずの者がまだ生きていると思い込まれて、とりすがりつかれ、八年間も再会していなかったのに、つい先ほど会っていたかのようで惑ってしまいました。
いかるあちすき(10-17)
たかひこね ともなれはこそ
おちにとふ われをなきみに(10-17)
あやまつは あらけがらしや
はらたちと(10-18)
この振る舞いを受けて、「ああちすき・たかひこね」は、怒り、友と思い、遠路(おち)はるばる尋ねて来たのに、私を死んだ弟と見間違うとは何と汚らわしいことかと腹をたてました。
もやきりふせる(10-18)
あをはかり さげてかんとを
さらんとす
怒った「たかひこね」は青葉刈りの剣で喪屋(本葬まで死体を安置しておく所、遺族が喪中を過ごす所)を斬り伏せて、抜いた剣を引っ提げたまま、神の戸(かんと、葬場の門)を立ち去ろうとしました。
ジョンレノ・ホツマ
10-9 「わかひこ」の雁(仮)の喪が行なわれる(10-12〜15)
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たかてるひめの(10-12)
なくこえの あめにきこえて
たらちねの はやぢにかばね
ひきとりて(10-13)
「たかてる姫」(「わかひこ」と結婚した「おほなむち」の娘)の嘆き悲しむ声が「あめ」(あまくにたま)にも聞こえ届き、父母は急いで遺体を引き取りました。
もやをつくりて(10-13)
かりもかり
喪屋をつくって、仮(雁・鳥の身内に見立てて)の喪(葬儀)をいたしました。
返し矢によって亡くなったので、公然と葬儀が出来なかった背景があるようです。
おくるかわかり(10-13)
きさりもち
川雁(かわかり)は「きさらもち」
親族が死者の頭を傾けて弔問客に見せる係り
にわとよはきし(にわとりはきし)(10-13)
鶏(にわとり)は「よはきし」
造花を捧げる役
すゝめいゐ(10-14)
雀(すずめ)は「いい」
死者に飯を捧げる役
はとはものまさ(10-14)
鳩(はと)は「ものまさ」
屍(しかばね)の棺(ひつぎ)を担ぐ役
さゝきみそ(10-14)
鷦鷯(みそさざい、しょうりょう)は「ささきみそ」
「みそさざい」のように美声で泣く少女役
とびゆふまつり(10-14)
鵄(とび)は「ゆうまつり」
木綿(ゆう)を捧げる祭主役
からすつか(10-15)
烏(からす)は「つか」
屍(しかばね)を埋葬する役
やひやよいたみ(10-15)
もをつとむ
「わかひこ」は鳥の身内に守られ、八日八夜、悼まれて喪を務めました。
ジョンレノ・ホツマ